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自然なもの=安全とは限らない
この仕事をしていると、精油のことについてよくご質問を頂きます。
最近は特に「飲めるのか。原液塗布できるのか。」ということがしばしば話題になります。
答えは「できません」です。
植物学を学ぶと、精油は植物の生きる知恵だとわかります。葉っぱは光合成をするのに必要で、それを食べられてしまっては生きていけない。
だから虫たちに食べられないように、もしくは、食べ進めてきた時にぶつかるように、いわば「毒ガス」のように精油を配置しています。
ですから、殺虫作用もあるのです。私たちは虫ではないけど、生物です。
高濃度の原液を直接塗布なんてしたら、粘膜はただれますし、飲んでも同じです。消化管を傷つけます。
自然が作り出したものは、ナチュラルであっても、安全とは限りません。
国によって精油を飲用する場合もありますが、必ず「医学的管理が必要」です。
お薬のように使用する国では、国家資格である医療従事者によって管理されているのです。
人間って、ほんとうに身勝手だから、植物がせっせと作り出した生きる知恵を、さも自分たちの手柄のように使っています。
そういう私も自分のビジネスの一部として、精油を使わせてもらっているので、本当によくよく考えなければいけません。
感謝ということだけでなく、環境を守るという点からも、絶滅危惧の心材精油を控えるとか、国産の精油を使うとかたくさん課題はあります。
またその品質についても、皮膚に塗布したら経皮吸収され、血液によって全身に運ばれて影響が出ますので、当然慎重にならなければなりません。
本当に良い品質なのかどうか見極める力を持つためにも、日ごろからセラピストたちで勉強会などを続けていきます。
★参考
【AEAJ 安全に楽しむために 精油を使う際の大切な注意点】